この科目は, 1960年代末にJack WozencraftとArthur Evans Jr.がMITで教えていたプログラム言語学とλ算法の優れた科目「6.231」の明白に知的な末裔である.
MITの電子工学と計算機科学の入門カリキュラムで, 工学設計の原理を強調したRobert Fanoにわれわれは大きな借りがある. 彼はこの計画の初期に, われわれを導き, 最初の科目の講義録を書いた. 本書はそれから進化した.
われわれが教えようとしたプログラミングの流儀と美学の多くは, Guy Lewis Steele Jr.と共同で開発した. 彼はGerald Jay SussmanとScheme言語の最初の展開に尽力した. 加えてDavid Turner, Peter Henderson, Dan Friedman, David WiseおよびWill Clinger は本書にある関数型プログラミング社会の技法の多くをわれわれに伝えた.
Joel Mosesは巨大システムの構成法を教えてくれた. 彼は記号計算用Macsymaシステムでの経験から, 制御の複雑さを避け, データをモデル化する実世界の構造を反映するように構成すべきとの見識を得た.
Marvin MinskyとSeymour Papertはプログラミングに対するわれわれの態度と知的生活におけるプログラミングの地位の多くを養成した. それなしでは細密に扱うにはあまりにも複雑な思考の探索を記述する手段を計算が提供するというわれわれの理解は彼らのお蔭である. 彼らが強調するのは, プログラムを書いたり修正したりする学生の能力は, 探索が自然の活動へ変る強力な媒体となるということだ.
われわれがAlan Perlisに賛成するのは, プログラムは大変面白く, われわれはプログラムの喜びを支援するのに注意すべきだという点である. この喜びの一部は達人の仕事を見て獲得する. Bill GosperやRichard Greenblattの足元でプログラマの弟子であり得たのは有難かった.
カリキュラムの展開に貢献したすべての人をあげるのは難しい. 過去15年以上にわたり, われわれと仕事をし, 多くの時間をこの科目のために投入した講師, 演習担当者, チューターの全員, 特にBill Siebert, Albert Meyer, Joe Stoy, Randy Davis, Louis Braida, Eric Grimson, Rod Brooks, Lynn Stein およびPeter Szolovitsに感謝する. 卓越した教育への貢献で, Franklyn Turbak(現ウェルズレイ大学)にお礼をいいたい. 彼の学部教育での仕事はわれわれすべてが望める標準を設定した. Jerry SaltzerとJim Millerには並列処理の神秘の理解で, Peter SzolovitsとDavid McAllesterには4章の非決定性評価の提示への貢献でお世話になった.
他の大学でこの教材を教示するのに多くの人がかなりの努力をした. 協力した人にはテクニオン大学のJacob Kazenelson, カリフォルニア大学アーバイン校のHardy Mayer, オックスフォード大学のJoe Stoy, パデュー大学のElisha Sacksおよびノールウェイ科学技術大学のJan Komorowskiがいる. エール大学のKenneth Yip, カリフォルニア大学アーバイン校のBrian Harveyおよびコーネル大学のDan Huttenlocherを含む他の大学でこの科目を採用したことで主要な教育の賞を受けた同僚を特に誇りに思う.
Al Moyéはこの教材をヒューレットパッカード社の技術者に教え, 講義のビデオテープを作る準備をしてくれた. これらのテープを使った教育コースを考え, それらを世界中の大学や企業で教えた才能ある教師---特にJim Miller, Bill SiebertおよびMike Eisenberg---に感謝したい.
他の国の教育者の多くも第一版の翻訳に相当な力を注いだ. Michel Briand, Pierre ChamardおよびAndré Picはフランス語版を作った; Susanne Daniels-Heroldはドイツ語版を作った; 元吉文男は日本語版を作った. 中国語は誰が作ったか知らないが, 「海賊版」翻訳用に選ばれたのは名誉に思う.
教育目的に使ったSchemeシステムの開発に技術的に貢献した人は数え切れない. Guy Steeleに加えて主要人物にはChris Hanson, Joe Bawbeer, Jim Miller, Guillermo RozasおよびStephen Adamsがいる. 多くの時間を割いてくれたのはRichard Stallman, Alan Bowden, Kent Pitman, Jon Taft, Neil Mayle, John Lamping, Gwyn Osnos, Tracy Larrabee, George Carrette, Soma Chaudhuri, Bill Chiarchiaro, Steven Kirsch, Leigh Klotz, Wayne Noss, Toss Cass, Patrick O'Donnell, Kevin Theobald, Daniel Wise, Kenneth Sinclair, Anthony Courtemanche, Henry M. Wu, Andrew BerlinおよびRuth Shyuである.
MIT実装以外では, R4RSを編集したWilliam ClingerとJonathan Rees, IEEE標準を準備したChirs Haynes, David Bartley, Chris HansonおよびJim Millerを含むIEEE Scheme標準の仕事をした多くの人に感謝したい.
Dan FriedmanはScheme社会の長期にわたる指導者であった. この社会の広域な仕事は言語設計の論点を越え, Schemer's社のEdSchemeに基づいた高校カリキュラムや, Mike Eisenbergや, Brian HarveyとMatthew Wrightによる優れた教科書による教育改革を含むまでになった.
これらを実際の本にするのに力を貸した人たち, 特にMIT出版局のTerry Ehring, Larry CohenおよびPaul Bethgeの仕事に感謝する. Ella Mazelは素敵な表紙の絵を見つけた. 第二版については, 本の設計を援助したBernardとElla MazelとTEX の超達人David Jonesにお礼をいいたい. また新しい草稿に透徹した意見を寄せた読者: Jacob Katzenelson, Hardy Mayer, Jim Millerと特にJulieが彼のSimply Schemeにやったようにこの本にやってくれたBrian Harveyに恩を受けている.
最後にこの仕事に数年にわたって激励してくれた組織の支持, 特にIra GoldsteinとJoel
Birnbaumによるヒューレットパッカードの支援, Bob KahnによるDARPAの支援を記しておく.